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スタッフが1人急に休んだ日でも、他店舗から1人来てもらえれば予約を断らずに済む。複数店舗を運営していれば誰もが考えることです。うまくいかないのは、応援そのものではなく記録のほうです。LINEでの声かけで人は動いても、誰がいつどちらの店舗に入ったのかがシフト表に残らず、あとから勤怠や人件費の集計と合わなくなります。応援(ヘルプ)を仕組みにするというのは、この穴を塞ぐことです。まず、人を増やすのではなく融通するほうが現実的な理由から確認します。
POINTこの記事のポイント
- 口頭やLINEで応援を回すと記録が残らず、シフト表と当日の実態がずれる
- 依頼は「応援先の店長が出勤形式を提案 → 本人が選んで承認」で確定する
- 承認されるまでは、どちらの店舗のシフト表にも出勤人数にも反映されない
- シフトを確定した後の急な応援は、応援元の店長・副店長かオーナーが代理で承認する
- 店舗が増えたら、店舗の「エリア」とスタッフ本人の「応援に行ける店舗」の申告で候補を絞り込む
- 複数店舗をまたぐ応援シフトはプレミアムプランの機能(初期状態はオフ)
01.なぜ応援シフトが必要になるのか
1人足りない日をそのまま迎えると、その日の予約を断ることになります。かといって、月に数日の欠員のために人を増やすのは現実的ではありません。複数店舗があるなら、その日だけ人を融通するほうが早く、確実です。
- 急な欠勤や退職で空いた穴を、採用を待たずにその日だけ埋められる
- 店舗ごとの繁閑の差(駅前の店舗は土日、住宅街の店舗は平日が忙しい、など)に合わせて人を寄せられる
- 応援に出るスタッフにとっては、他店舗のやり方や客層を知る機会になる
02.口頭・LINEでの応援依頼が抱える問題
応援そのものは、多くのサロンがすでにやっていることです。ただし依頼の手段が個人間の連絡だけだと、次のような問題が後から表れます。
- 誰がいつどの店舗に応援に入ったのかが記録に残らず、後から振り返れない
- シフト表は自店舗のままなので、応援先の当日の人数が実態と合わない
- 個別に声をかける形だと断りづらく、頼みやすい一部のスタッフに応援が偏る
- 応援に出た日が自店舗では休みのまま残り、出勤日数や公休の数え方がずれる
依頼の経路をシステムに乗せるだけで、この多くは消えます。誰がいつどの店舗に入ったかが記録に残る。承認された応援は、両方の店舗のシフト表へ同時に反映される。本人の承認を挟むので、断る余地も残ります。偏りそのものが自動でなくなるわけではありません。ただ、履歴さえ残っていれば気づけます。
03.応援シフトの基本の流れ
- 1
応援先の店長が、その日の画面から依頼する
人手が足りない日のシフト画面で、他店舗のスタッフを選んで「◯月◯日の応援に依頼」を押します。依頼を出せるのは、来てほしい側の店長・副店長と、全店舗を見られるオーナー。以降、来てほしい側を「応援先」、人を出す側を「応援元」と呼びます。
- 2
来てほしい出勤形式を選んで提案する
早番・遅番・終日・時間指定の中から、受け入れられる形式を1つ以上選んで提案します。複数選んでおくほど、本人が都合をつけやすくなります。時間指定なら開始と終了の時刻まで。「12〜18時が特に忙しいです」といった一言メモも添えられます。
- 3
本人が形式を1つ選んで承認する
依頼されたスタッフには、アプリ内のお知らせが届きます。「シフト希望入力」の画面を開き、提案された形式の中から1つを選んで承認する。都合が合わなければ却下もできます。
- 4
承認された時点で両店舗のシフトに反映される
応援先では、その日のシフトにスタッフが「応援」として追加され、出勤人数にも数えられます。応援元では、本人の欄が「本日は◯◯店へ応援中」に変わります。どちらの店長が見ても、当日の人数を読み違えません。

04.店舗が増えたら「誰に頼むか」を絞り込む
店舗が2〜3店なら、応援を頼める相手は顔が浮かびます。ところが10店、20店と増えると、候補の欄に全店舗のスタッフが並びます。北海道の店舗の欠員に、沖縄のスタッフが候補として出てくる。こうなると一覧を眺めるだけで時間が溶け、結局いつも同じ人に頼むことになります。
シフトパズルには、候補の並び順を現実に近づけるための仕組みが2つあります。どちらも候補の並び順を変えるだけで、依頼できる相手を制限するものではありません。繁忙期に遠方から応援を出す判断は実際にあるため、既定の並びを絞りつつ、手動での依頼は通せるようにしてあります。
店舗に「エリア」を設定する
オーナーが店舗管理の画面で、各店舗に「東京・城東」のようなエリア名を入力します。決まった区分はなく、自由に付けられる20文字までのラベルです。設定すると、依頼先の候補が「同じエリアの店舗」と「他エリア・エリア未設定の店舗」の2つに分かれて並びます。
住所や緯度経度を使っていないのは意図的です。応援に行けるかどうかを決めるのは、店舗間の直線距離ではありません。そのスタッフにとって通いやすいかどうかです。電車1本で行ける隣県のほうが、地図上は近い川向こうの店舗より通いやすい。これは普通に起こります。オーナーの土地勘によるくくりのほうが、この段階では実態に合います。
スタッフ本人が「応援に行ける店舗」を申告する
スタッフは「シフト希望入力」の画面の下にある「応援に行ける店舗」を開いて、自分で選んでおけます。店舗名をタップするだけ。その場で保存されます。申告したスタッフは、応援を頼む側の候補でいちばん上に表示されます。
エリアが「店舗どうしの近さ」の目安なら、こちらは「その人の家から通えるか」です。本人の申告で拾うので、遠くて行けない人に依頼を出して却下される、という空振りが減ります。
MEMO
申告できるのは本人だけで、店長やオーナーが代わりに登録することはできません。通勤にどれだけかかるか、その日のうちに帰れるかは本人にしか分からないためです。あわせて、シフトパズルはスタッフの自宅住所を扱いません。住所を預かれば安全管理の負担が増えますが、応援の可否は本人の申告で足りるという判断です。
この2つを設定すると、依頼先の候補は本人が申告している店舗 → 同じエリアの店舗 → それ以外の順に並びます。どちらも未設定の会社では、これまでどおり全店舗が店舗名順に並びます。
05.事前に決めておく3つのルール
依頼できる人をはっきりさせる
依頼を出せるのは、応援先の店長・副店長と、全店舗を見られるオーナーだけです。応援元の店長は、自分の店舗のスタッフが応援に呼ばれても、依頼を出すことも取り消すこともできません。ただし届いた依頼は応援元のシフト管理画面にも一覧で表示され、承認・却下はできます。それでも、「先に店長どうしで相談してから依頼する」という前段のルールを決めておくと、現場の摩擦が減ります。
確定後の急な応援は、誰が承認するか決めておく
応援に出るスタッフの自店舗でその月のシフトが確定済みだと、本人は承認できません。確定したシフトを書き換えることになるためです。この場合は応援元の店長・副店長が、シフト管理画面から代理で承認します。急な欠員は、そもそもシフトを確定した後に起きるもの。この経路をあらかじめ決めておくと、当日の判断が早くなります。代理承認の操作は確定編集ログに残ります。確定後に誰がいつ何を変えたのかは、後から追えます。
手当と交通費の扱いを先に取り決めておく
移動をともなう応援に手当を出すのか、交通費をどう精算するのかは、先に決めておかないと後でトラブルになりがちです。シフトパズルには応援手当を計算する機能はないため、金額のルールは就業規則や給与計算の側で扱ってください。
06.運用でつまずきやすい3つの点
承認されるまでは、どこにも反映されない
依頼を出した時点では、応援先の出勤人数にも応援元のシフト表にも反映されません。反映されるのは本人が承認した瞬間、または応援元の管理者(店長・副店長・オーナー)が代理で承認した瞬間です。「依頼したから埋まったはず」と思い込んでいると、当日になって人が足りない、ということが起こります。
結果が届くのは依頼を出した人だけ
応援を依頼されたスタッフには、アプリ内のお知らせとダッシュボードのバナーで依頼が届きます。承認・却下の結果は、依頼を出した店長のお知らせ(画面右上のベル)に返ってきます。却下されたときは別の人を当たり直す必要があるので、この通知に気づけるかどうかが当日の人手を左右します。
通知が届くのは依頼を出した本人だけです。同じ店舗の別の管理者には届かないので、依頼した人が休みの日に結果が返ってくる場合に備えて、店舗内で誰が応援の依頼を出したかを共有しておくと安全です(依頼した人の名前は、その日の応援の一覧にも表示されます)。
希望を入力済みの日は、扱いが分かれる
本人がその日にすでに希望(公休など)を入力していると、そのままでは承認できません。いったん希望を取り消してから、あらためて承認する。一方、応援元の管理者(店長・副店長・オーナー)が代理で承認する場合は、その希望を上書きできます。何を取り消したかは画面に表示され、本人にも通知が届きます。自動で割り当てられていただけの日なら、話はもっと簡単です。どちらの場合も、承認した時点で割り当てが外れ、応援に切り替わります。
なお、承認したあとに応援先の店長が依頼を解除すると、承認のときに取り消した元の予定(シフト希望・パートの勤務時間)が自動で元に戻ります。解除のたびに応援元でシフトを組み直す必要はありません。ただし、解除までの間に応援元の店長がその日へ別の予定を入れていた場合は、あとから来た復元でそれを消さないよう、入っている予定をそのまま残します。
07.導入前に知っておきたい制限
現時点でできないこともあります。運用の設計に関わるので、先に把握しておいてください。
- 依頼は1日ずつです。「来週まるごと応援」のような期間指定の一括登録はできません
- 印刷・PDF保存には承認済みの応援も載りますが、印刷したあとに承認された応援までは紙に反映されません。応援を承認したら刷り直してください(紙には出力日時が印字されるので、どれが最新版かは見分けられます)。サロンボードなどへ転記する運用の場合も、承認のたびに転記へ反映してください
- 人件費シミュレーション(プレミアムプラン)では、応援に来た時給制スタッフの概算人件費は応援先の店舗に計上されます。月給制のスタッフは固定給のため所属店舗に計上されたままです。店舗ごとの人件費率を比べるときは、応援のやり取りが多い月ほどこの差が効いてきます
- 出退勤の打刻(実績打刻・プレミアムプラン)は、応援先の店舗の勤怠として記録され、応援先の店長が確認・補正できます。給与計算の際は、店舗をまたいだ実働を人単位で合算してください
- 自動割り当ては、応援が来ることを見込んで応援先の人数を減らしたりはしません。応援元の側で、承認済みの応援日にはその人を割り当てない、という扱いにとどまります
MEMO
08.まとめ
応援シフトは、複数店舗を運営しているサロンだからこそ使える方法です。個人間の連絡で回すと記録が残らず、シフト表と当日の実態がずれます。依頼から承認までを仕組みに乗せれば、確定した応援は両方の店舗へ同時に反映されます。承認するのは原則として本人なので、断る余地も残ります。決めておくべきことは3つ。依頼できる人をはっきりさせること、確定後の急な応援を誰が承認するか、そして手当と交通費の扱いです。
店舗数が増えてきたら、店舗にエリアを設定し、スタッフには応援に行ける店舗を申告してもらってください。候補の並び順が「実際に来てもらえる人」から順に変わるので、依頼の空振りが減ります。どちらも並び順を変えるだけなので、必要なときは遠方の店舗にも今までどおり依頼できます。
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